今回はイギリスの世界遺産となっている、悪名高い処刑場だったロンドン塔を紹介します。
ロンドン塔(Tower of London)とは
ロンドン塔は、イギリスの首都ロンドンを流れるテムズ川岸の、イースト・エンドに築かれた中世の城塞でした。

正式には「女王陛下のロンドン塔の宮殿および要塞」と呼ばれ、現在も儀礼的な武器などの保管庫、礼拝所などとして使用されています。
バッキンガム宮殿やウィンザー城と同様に、エリザベス女王が「城主」となっています。そのため、ロンドン塔を守る衛兵「ヨーマン・ウォーダーズ」(通称ビーフィーター)以外にも、敷地内では赤い制服と黒い毛皮の帽子で知られる王室近衛兵の姿も見られます。

ロンドン塔への行き方
下図にあるように、ロンドン橋の東、ロンドン中心部に位置しています。

ロンドン塔の歴史
かつては王室の住居であり、悪名高い刑務所だったロンドン塔は、1,000年の歴史を誇る世界遺産です。
ロンドン塔見学の前に、ざっくりとロンドン塔の歴史を頭に入れておくと楽しみ倍増です。
ロンドン塔の起源は、11世紀までさかのぼる。
1066年の終わりに、ヘイスティングスの戦いで勝利をおさめ、イングランド王に即位したウィリアム1世(ウィリアム征服王と呼ばれる)が、外敵からロンドンを守るための要塞として建てられたのが始まりです。ていきました。
「ロンドン塔」として最初に建てられたのは1078年に完成した「ホワイト・タワー」です。当初は石灰塗料で外壁を塗ったので、「ホワイト・タワー(白い塔)」と呼ばれるようになりました。

ロンドン塔は1100年から1952年まで、刑務所としても使用されていましたが、それは主な目的ではありませんでした。国王一家が暮らす王宮として使用され、これを囲むように城壁や濠、同心円状に新たな塔が建設されていきました。
16世紀に入ると、ヘンリー8世はウェストミンスターにあるホワイトホールを新たな王宮としたため、ロンドン塔は造幣所や軍事施設などへ姿を変えていったのです。
ロンドン塔の見どころ

英王室最大の秘宝
ロンドン塔内で最も人気が高いスポットは、英国室最大の秘宝「ジュエル・ハウス」です。

上の写真は、イングランド君主の戴冠式に使われる「聖エドワード王冠」です。
1953年に当時27歳だったエリザベス女王も戴冠式で被ったものです。
また、世界で2番目に大きい530カラットのダイヤモンドのついた王笏を含め、ここに展示されている宝石を散りばめた金銀の宝物は「クラウン・ジュエル」と呼ばれ、まさに英君主の権力の象徴となっています。
ホワイトタワー

ホワイトタワーは、中世の城の中で最も強い構造で、ドンジョンと呼ばれています。主に君主の生活空間となっていました。
ホワイトタワーは「ヨーロッパで最も完成された11世紀の宮殿」と言われてきました。




悪名高い刑務所と処刑の場所
15世紀後半、タワーの王子たちは不思議なほど姿を消し、殺害されたと思われます。推定され、城に収容されました。
エリザベス1世が女王になる前に不名誉に陥った多くの人物がいわゆる「タワーに送られた」、つまり刑務所行きになったのです。
20世紀の第二次世界大戦前にタワー内で処刑されたのはわずか7人でした。実際の死刑執行は城の北にある悪名高いタワーヒルで行われ、400年の間に112人がそこで処刑されました。
第一次世界大戦と第二次世界大戦では、タワーは再び刑務所として使用され、スパイ活動のために12人の男性の処刑が行われています。
下の絵は、エドワード5世とリチャード、このプリンスたちは如何に?


By Nathaniel Buck, Samuel Buck – British Museum [1], Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18172182
今日、ロンドン塔は、国内で最も人気のある観光スポットの一つとなりました。いま、世界遺産として保護されています。
Tower of Londonインフォメーション
【住所とホームページ】
London EC3N 4AB
Tel:020 3166 6000
www.hrp.org.uk/tower-of-london
【アクセス】
地下鉄タワー・ヒル駅から徒歩3分
【オープン時間】
10月31日まで
火~土曜日/ 9:00~17:30
日・月曜日/10:00~17:30
(11月1日以降の閉場時間は16:30)
【入場料】
■チケット売り場
大人:£26.80、子ども:£12.70
■オンライン
大人:£22.70、子ども:£10.75
【ガイド】
■オーディオガイド
大人:£4、子ども:£3(日本語あり)
■ヨーマン・ウォーダーズ・ガイドツアー
無料(英語のみ)
行く前には上記のオフィシャル情報を確認なさってください。
