倒れそうで倒れない傾いた家があるウィンザー

ロンドン生活

ウィンザー城、イートン校だけじゃないよ!面白い建物。

なにこれ?倒れそうで倒れない家!気になるなー

近くを散策していたら、ふと気づきました。あれー、なんか変。倒れるんじゃない?

ここは The crooked house (ゆがんだ家)と呼ばれています。

そこで、調べてみました。いろんなエピソードがあるんですね。

ウィンザー城の近くの傾いた家。右隣がギルトホール

いつ建てられたか

The crooked house (ゆがんだ家)は、もともとマーケットクロスハウスと呼ばれて、1592年にウィンザーの広場の一角に建てられました。

最初のマーケットクロスハウスは、1687年に市議会が近隣のギルドホールを建設するためにこのハウスを取り壊すよう命じるまで、ほぼ100年間まっすぐに立っていました。

しかし、土地をめぐって激しい土地紛争が続いた後、最終的に裁判所の命令によって解体されたのです。そしてマーケットクロスハウスは、ギルドホールのすぐ隣に1687年に再建されたのです。

そして、約30年後の1718年頃に傾き始めたようです。

秘密の地下通路

なんと、この家にはウィンザー城に通じる、現在は封鎖された秘密の地下通路がありました。

この秘密の地下通路は、チャールズ2世と彼の愛人ネル・グウィンとの間の密会に使用されたと言われています。愛人に会うためにこっそりここからウィンザー城の外に出たと言われています。

ネル・グウィンは王政復古時代のイギリスの貧民街に生まれ、人気女優となり、イギリス国王チャールズ2世から愛された女性です。

さすが、イギリスですね。血生臭い話と同時に、スキャンダラスな女たらしの話も多いですね。

また、この秘密の地下通路は、ウィンザー城のキッチンに市場から農産物を届けるために使用されたと信じている人もいます。地下通路を使わなくてもよさそうですがね。

そして、このネル・グウィンの映画が、1934年に上映されました。

この映画、今でも見れるのかどうかわかりません。

傾いた家の歴史

ウィンザーの傾いた家はその後、肉屋、醸造所、印刷業者、建築家、果物販売業者、石炭商人、花屋、アンティークショップなど、様々な事業が営まれてきました。

そのたびに塗装しなおしたために、パーキーパープルから淡い黄色、そして今のように黒と白まで、時間の経過とともに外観が変わってきたのです。

また、このマーケットクロスハウスの最後のビジネスは、ティーショップでした。過去30年間ウィンザー城の見学者がお茶や昼食をとるために利用されてきました。

ここで食事をする人には、床や窓が傾いていても平気なのでしょうね。落ち着て食事を楽しめるかどうか、経験してみたい気持ちもあります。

傾いた家の現在

この傾いた家は、2015年1月、営業していたティーショップが閉店しました。

所有者のコーワン夫人は、1980年代にこの建物からアンティークショップを営んでいたが、その後、ティーショップのオーナーに貸し出していました。

最近では、この傾いた家は£1.5百万で売却されたということです。現在は高級ジュエリー小売業者ジャージーパールのロンドンの前哨基地として機能しています。

たまには、都会から離れて、ウィンザー城のあたりを散策してこの傾いた家を探してみてはいかがでしょうか

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