散歩してストレス発散しましょう。ストレスを溜めると身体的にも精神的にも深刻な状況になります。うつにならないためにも適度な散歩は必要ですよ。ロンドンに住んでいたら、ぜひ少し足を延ばして、気分転換しましょう。
日本にいてもお城や公園、滝や川のせせらぎ、海の打ち寄せる波をゆっくりと散策するだけで、ストレスを軽減することができます。
では、今回はイギリスのカントリーハウスと呼ばれる、見ごたえがあり、広いお庭も散策できるスポットを紹介しましょう。
ざっくりと、ロンドンなどの都市部に立っている家や邸宅をタウンハウスと呼ぶのに対して、カントリー(田舎)に立っている家や邸宅をカントリーハウスと呼んでいます。田舎のほうが土地も広大になり、建物も大きくなりますよね。
行く前にカントリーハウスとは、何ぞや・・・本を読んでから行くとさらに楽しいですよ。
ブレナム宮殿(Blenheim Palace)オックスフォードシャー

出典Wikipedia
マールボロ公爵ジョン・チャーチルのために建てられた広大なオックスフォードシャーの、ブレナム宮殿はアン女王によってチャーチルに贈られた土地に建てられました。
公爵の子孫の一人、ウィンストン・チャーチル卿(将来の首相)は、ほぼ2世紀後のブレナムで生まれました。

英国で唯一の非王室または非聖公会のカントリーハウスであるこの家は、英国のバロック建築の傑作です。ジョン・ヴァンブルグ卿とニコラス・ホークスムーアによって設計され、サルーンの壁画(上の写真)など、多くの美しい特徴が含まれています。
ブレナムの2,000エーカーの庭園は、広すぎて本当に特別なものです。ユネスコが1987年に世界遺産に登録されています。
時間があれば迷路にも行くといいですね。

全てを見たいのであれば、ロンドン市内からは朝1番の特急で行き、夜に帰って来るか、オックスフォードに泊まる方がいいかもしれません。
とにかく日本の広さとは桁が違いますね。
ハイクレア城(Highclere Castle)ウェストバークシャー

ダウントンアビーのドラマで有名になった、クローリー家とその家族の多くのシーンを撮影したところです。でも本物のハイクレア城の持ち主は、カーナーボン伯爵です。
ダウントンアビーの作家ジュリアン・フェローズの親友であるカーナーボン夫人は、不動産の財産を復活させたこの作品にハイクレア城をオープンすることにしました。
ハイクレアは1679年以来カーナーボン家の手に渡っていますが(庭園はケーパビリティブラウンによっても設計されました)、現在の家は有名なウェストミンスター宮殿を再建したチャールズ・バリー卿によってカーナーボンの第3伯爵のために1838年にヤコブ様式で改装されました。
ハイクレア城は、1922年に第5伯爵がエジプトのツタンカーメンの墓を発見したとき、一躍脚光を浴びました。そういうことで、ハイクレア城の中でエジプト展が開かれているわけなんですね。なるほど!
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チャッツワース(Chatsworth House) ダービーシャー

ロンドンから車で約3時間、チャッツワースは、ケイラ・ナイトレイ主演の2005年の映画『プライドと偏見』でペンバリーとして多くの人に知られていますね。ドラマ版もありますが、フィルムがいいですね。実際に行ってみましたが、とても素敵なところでした。
別のナイトレイの映画に公爵夫人がありますね。公爵夫人は、ソール・ディブ監督の2008年のイギリスのドラマ映画です。これは、18世紀後半の英国貴族ジョージアナ・キャベンディッシュ、デボンシャー公爵夫人のアマンダ・フォアマンの伝記に基づいています。
この映画の撮影場所にここ、チャッツワースも使われました。他にもバース、ホルカムホール、クランドンパーク、ケドルストンホール、サマセットハウス、キングスカレッジロンドン、グリニッジの旧王立海軍大学で撮影されました。
電車とバスで行けますが、レンタカーで行くほうが楽ですよ。
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ハードウィックホール(Hardwick Hall)ダービーシャー

ハードウィックホール
ベス・オブ・ハードウィックはエリザベス朝時代で最も影響力のある人物の一人で、エリザベス女王1世に次ぐ裕福な女性でした。このハードウィック・ホールは彼女の家の一つでした。
たくさんのガラスの窓を使っているのが特徴です。

出典Wikimedia
長い廊下のギャラリーも見ごたえがあります。
ウェントワースウッドハウス(Wentworth Woodhouse)サウスヨークシャー

ウェントワースウッドハウスは、イングランドのサウスヨークシャーのシェフィールド近くにあるカントリーハウスです。ロンドンからは車でおよそ3時間の距離です。現在はウェントワース・ウッドハウス保存トラストが所有しています。なんと部屋数は300室以上ありますが、正確な数は不明だそうです。数えられないの?
ウェントワースはバッキンガム宮殿の2倍の幅があり、これはヨーロッパ最大の私邸だそうです。 かつてはチャールズ1世の管理者だった、トーマス・ウェントワース(第1代ストラフォード伯爵)の家でしたが、ウェントワースは1641年に反逆罪で裁判にかけられ、斬首刑となったそうです。イギリスの高貴な方の家では、血なまぐさい事件がよくありますよね。

プライドと偏見やダウントンアビーでもここが撮影場所となっています。
キャッスルハワード(Castle Howard)ノースヨークシャー

キャッスルハワードは、ヨークの北15マイル(24キロ)にあります。車で4時間かかります。宿泊が必要ですね。
キャッスルハワードは要塞化された構造すなわちキャッスルではありませんが、かつてのキャッスル跡地に建てられたカントリーハウスなので、キャッスルという言葉が使われています。
キャッスル・ハワードのビジョンは非常に野心的だったので、バロック様式のこの建物は完成まで100年以上かかったそうです。

上の写真はグレイトレイクからの眺め
1940年代にハワード城の多くが火災で壊滅的な被害を受けましたが、長年にわたって多くの部屋が復元され、今に至っています。
ライムパーク(Lyme Park)チェシャー

ライムパークはロンドンから車で約4時間の距離です。マンチェスターから近いところに位置しています。ライムパークは、ナショナルトラストによって管理され、この公園には庭園に囲まれた邸宅とピーク地区国立公園の鹿公園があります。
「高慢と偏見」は、BBCが1995年に制作・放映した4回のドラマ(フィルムではありませんよ)で、アカデミー賞を受賞した英国の俳優コリン・ファースの出世作として知られていますね。
そのドラマで、コリン・ファースが演じていた、Mr.ダーシーの豪邸ペンバリーの家としてロケ地に使われたのが、このライムパークです。
庭園や公園を含む屋敷は一般公開されています。

邸宅の中には英国の時計と有名なモートレークのタペストリーなどの多くのコレクションがあります。
バーグリーハウス,(Burghley House)リンカーンシャー
バーグリーハウスはピーターバラから車で30分ほど、ロンドンからは2時間ほどで行くことができます。日帰りもできますが、ピーターバラではととてもリーズナブルな宿がありますので、宿泊をお勧めします。

バーグリーハウスはイタリアの影響を受けたチューダー時代の邸宅です。 インテリアは豪華で、ジンリングギボンズによる豪華な生地や彫刻が特徴です。パゴダルームには、エリザベス女王1世、ヘンリー8世、オリバー・クロムウェル、セシル家の肖像画があります。
「イングランド最大のエリザベス朝の家」と評されたバーグリーは、1555年から1587年の間にエリザベス女王1世の会計士であるウィリアム・セシルによって建てられ、設計されました。その敷地には、2,000エーカーのケーパビリティブラウンガーデン(後で追加された)と鹿の公園があります。人造湖も作られています。(下の写真)

冬季は休業していますので注意してください。
ロングリートハウス(Longleat House)ウィルトシャー
ロングリートハウスはバースの南20kmのところにあり、ロンドンからは車で2時間30分ほどで行くことができます。

出典Wikimedia
1580年に完成したLongleatは、900エーカーの庭園と8,000エーカー の森林、農地が周囲に広がっています。また、ヨーロッパ最大の書籍コレクションの1つを持っています。
また、アフリカ以外では最初のサファリパークが含まれています。ボンゴなどの希少種を収容しています。モンキー・パークの敷地は広大なために、見て回るには車が必要です。イギリスのテレビ番組であるアニマル・パークはこの公園で撮影されています。

出典Wikimedia
ロングリートの生け垣の迷路(上の写真)は、2.69マイルの経路を持つ世界最長と考えられています。中央の塔を囲む壁を形成する16,000以上のタクサスバカタの木を使用して建設され、6つの隆起した歩道橋が特徴的です。
ハットフィールドハウス(Hatfield House)ハートフォードシャー
ハットフィールドハウスは、ロンドンから1時間弱のところにあります。キングスクロスからテムズリンクでハットフィールドまで24分です。近いのでぜひ行ってみてください。

現在の家は、1611年にソールズベリー伯爵のロバート・セシルとジェームズ1世の首相によって建てられました。これはヤコブ様式建築の典型的なものとなっています。ハウスには広大な敷地と以前の宮殿だった一部分が含まれています。ハウスは現在ソールズベリーの第7侯爵の家であり、一般に公開されています。
ハットフィールドハウスは、英国で最初だったと考えられている手袋やシルクのストッキングなど、エリザベス女王1世に関連する非常に多くのオブジェクトを持っているので、人気の観光名所となっています。図書館には、アダムとイブに戻って先祖を持つ女王の血統を示す22フィート(6.7メートル)の長い羊皮紙ロールが表示されています。大理石のホールには、エリザベスの「虹の肖像画」があります。

庭園は、42エーカー(170,000 m2)あり、17世紀初頭の日付で、ジョン・トレードスキャントによってレイアウトされました。トレードスキャントはヨーロッパを訪れ、これまでイギリスで栽培されたことのない木や植物を持ち帰りました。
庭園には果樹園、噴水、香りのする植物、テラス、ハーブガーデン、迷路が含まれています。
ノートン・コンヤーズ(Norton Conyers House)ノースヨークシャー
ノートン・コンヤーズハウスは、ノースヨークシャーにある中世後期のマナーハウスです。ロンドンからは車で4時間ほどかかります。キングスクロスからLNERでヨークまで、1時間50分、そこからバスかタクシーで行くことになります。レンタカーで行って、宿泊を考えたほうがいいでしょう。

玄関正面には独特のオランダ風の切り妻があり、これはシャーロット・ブロンテの小説『ジェーン・エア』のインスピレーションと考えられています。またオランリーを囲む18世紀の庭園を併設しています。
ブリックリングホール(Blickling Hall)ノーフォーク
ブリックリングホールは、ロンドンから車で3時間で行けます。電車は、何回も乗り換える必要があるので、宿泊予定していきましょう。

この赤レンガの邸宅はアン・ブーリンの生家の跡地に建てられたと言われています。このハウスはジェームズ1世の治世中に旧ブーリンの家の遺跡に建てられたもので、1499年から1505年までここに住んでいたので、アンが1501年に生まれたのであれば、それは非常に可能性が高というわけです。
ブリックリング・エステートの図書館には、イギリスで最も歴史的に重要な原稿や書籍のコレクションの1つが含まれています。興味のある方は調べてみてくださいね。
モンタキュートハウス(montacute house)サマセット
モンタキュートハウスは、ロンドンから車で3時間弱で行けます。電車はウォータールーからギリンガムまで1時間52分、そこからバスで行きます。

この故エリザベス朝のハウスは、テレビのウルフホールにあるグリニッジ宮殿で、ルネッサンス建築の傑作と考えられています。ハウスの最大の魅力は、イギリスでその種の中で最も長いロングギャラリーです。

モンタキュートのロングギャラリー(上の写真)には、国立肖像画美術館によって家に貸し出された60以上のチューダーとエリザベス朝の肖像画が展示されています。

約106ヘクタール(260エーカー)の公園と4ヘクタール(9.9エーカー)の庭園があります。
スデリー城(Sudeley Castle)グロスターシャー
スデリー城は、ロンドンから車で2時間の距離です。コッツウォルズにあるお城です。この城には、コッツウォルドの丘の中にある1,200エーカーの敷地内に注目すべき庭園があります。
第一次イギリス内戦中、城はチャールズ1世とルパート王子によって軍事基地として使用され、後に包囲され、1837年にデント家によって購入されるまで、その後数世紀にわたって大部分が廃墟として残り、城を復元しています。

ヘンリー8世の最後の妻、キャサリン・パーの最後の休息場所であるこの美しいプライベートキャッスルは、おそらく復元されたチューダーの建物と同じくらいカラフルな庭園で知られています。

庭園は10の別々の庭園に分かれて、中心はクイーンズガーデンです。クイーンズガーデンは、大きなイチイの生け垣になっています。
サマーレイトンホール(Somerleyton Hall)サフォーク
サマーレイトンホールは、ロンドンから車で、3時間弱で行けます。電車はリバプールストリートからノーリッジまで1時間52分、そこからバスで行くことができます。

サマレイトンホールはカントリーハウスで、ローストフトの近くに5,000エーカー(2,000ヘクタール)の敷地がありがあり、ヒュー ・クロスリー、第4男爵サマレイトンが所有し住んでいました。

この豪華なチューダー宮殿は4月から9月まで一般公開されます。庭園は英国で最も優れたイチイの生け垣の迷路があります。
結論:イギリスでのストレスを軽減するために、カントリーハウスを訪問し、ゆっくりと散策しましょう。そう、急がずにゆっくりと楽しみましょう。自分の一日の動ける量をよく考えて、無理しないことです。
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